今さら聞けない!体外受精と顕微授精の違いを簡単説明!受精率と妊娠率の疑問も体験者の私が教えちゃう!

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体外受精

こんにちは!39歳で妊活を始め、42歳でママになったミズガメです。

今や妊活は一般的に浸透しているので、インターネットでも簡単にいろんな情報が入手できますよね!

体外受精についても色んなクリニックのホームページで説明されているね。

どれも分かりやすいように丁寧に説明されていますが、体験者目線で書かれたものは少数派。

そこで体験者の私が、医療にまったく不案内なド素人さんへ、自身の体験を通じて理解したことや感じたことを、簡単に伝わるようにお話しします!

この記事は体験者が綴る、体外受精と顕微授精の違い、料金、受精率と妊娠率の違いなどをお伝えします。

体外受精の流れ

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体外受精と一口に言っても、生理1周期をかけて行う治療ですから様々な過程があります。

  1.  体外受精をしたいと医師に申し出る
  2.  卵巣刺激
  3.  採卵
  4.  媒精・受精
  5.  細胞分裂
  6. 移植(初期胚移植か胚盤胞移植)・使われなかった胚の凍結
  7. 黄体管理
  8. 妊娠判定

これら一連の流れを体外受精(IVF)治療と言います。

次の見出しでこの中の「媒精」と「受精」をクローズアップしますよ。

2種の媒精とは

体外受精顕微授精

画像元リンク:http://shizuoka-lc.net/services/foreign

 「媒精」とは、採卵した卵子に採精した精子を掛け合わせて受精させること。

この「媒精(受精)」の方法が大きく分けて二つあり、それが体外受精(c-IVF)と顕微授精(ICSI)です。下のイラストが分かりやすいですね。

体外受精(c-IVF)の媒精(受精)方法

ではでは、採卵後の卵子の行方はどうなるのでしょうか?

精子と掛け合わせる

画像元リンク:https://www.invitro-fertilisation.net/microinsemination/

採卵後、あなたがベッドで休んでいる間も、卵子は培養士さんたちにお世話になっています。採卵が済んだら、なんだかほっとしてすべて終わったような気持ちになりがちですが、実はここからが本番中の本番です!

卵子はシャーレに置かれ、培養庫に入れられます。その後、受精に最適な時間になったら、当日の朝持ち込んだ精子(調製済)をシャーレに振りかけて、受精させます。

方法としては実にシンプルです。これを体外受精(conventional IVF:c-IVF)と呼びます。conventional「定型・決まった型の」という意味からも分かるように、この方法が体外受精の基本的な方法です。

卵子一つに対し、10万匹の精子が必要と言われています。10万分の1の確率で勝った精子だけが受精にたどり着きます。

めでたく受精したら、細胞分裂が始まります。

顕微授精(ICSI)について

顕微授精とは、その名の通り、顕微鏡下で受精を促す方法です。

耳なじみのある「顕微授精」は別名「卵細胞質内精子注入法」と言われ、「ICSI/イクシィ」とも呼ばれます。(ICSI:Intracytoplasmic sperm injection)この略称も知っておくと良いですね。顕微授精ICSIも体外受精の一種で、c-IVFよりさらに高度な医療です。

顕微授精とはどんな方法?

顕微授精

画像元リンク:https://kiba-park.jp/column/c10-0803/

顕微鏡操作下で細いガラスの管を使って精子を卵細胞質の中に入れます。

卵子の大きさは0.1㎜、精子の大きさは0.06㎜。培養士さんたちの中では、㎜だと大雑把すぎるようで、「μ:マイクロ」こんな単位で表すようです。卵子は160㎛、精子は60㎛です。100%文系の私には、この単位自体が見慣れぬもの。小さすぎてなんのこっちゃという感じ。まさしくミクロの世界です!いずれにしても、絶対に肉眼では見えない卵子と精子を特殊な器具を使って、受精させます。すごい技術!!!

顕微授精の瞬間

https://youtube.com/watch?v=M6-z1lCnQcg&feature=share

youtube

形の良い精子を捕まえて、ガラス管の中に取り込み、ガラス管を卵子に刺して精子を中に置きます。

ガラス管の中の精子が卵子に入っていくのが見えますか?これが受精の瞬間です!

顕微授精ICSIの適応となる場合

とくに問題がない場合は、通常の体外受精(c-IVF)になりますが「振りかける方法」では受精しない場合は、顕微授精ICSIの適応となります。

  • 精子の数が少ない
  • 精子の運動率が悪い
  • 受精障害(卵子と精子が受精しないこと)がある

この3つのどれかにあてはまる場合は顕微授精となります。

精子の状態は日によって異なります。いつもは(それまでの人工授精などの場合)は、問題なくても、この日は状態がよくない場合もあります。その際は顕微授精となる可能性も。

受精障害については次の見出しで説明します。

「受精障害」とは

受精障害

画像元:http://www.sendai-art-cl.jp/blogs/%e5%8f%97%e7%b2%be%e9%9a%9c%e5%ae%b3%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%81%82%e3%81%ab%ef%bc%9f%ef%bd%9e%e3%81%9d%e3%81%ae1%ef%bd%9e/

  • 精子が卵細胞の中に入ることができない
  • 精子が卵細胞の中に入っても卵に受精した信号を送ることができない
  • 卵子の透明帯(卵子の周りを取り囲む帯のような構造物)が硬くて精子を通過させない
  • 子の透明帯に精子がくっつく部分がない(つるつる過ぎる)
  • 卵子が未熟で精子を受け入れることができない

などの理由で、受精ができないことを言います。

この受精障害は、あらかじめの検査で見つけることが難しい(受精の瞬間は体外受精をしてみないと分からないため)ので、体外受精をしてみて初めて発見されることも。このような障害が見つかった場合は、c-IVFからICSIに方法を変更します。また、2回目の体外受精を行う際は、初めからICSIの適応となります。

受精自体に問題があると判明していれば、顕微授精に取り掛かるのもスピーディになります。もし受精障害が見つかったら、不妊の原因がひとつ解明されたわけですので、妊娠に一歩近づいたということ!プラス発想でICSIに取り組むといいですね。

顕微授精ICSIの料金

体外受精料金

顕微授精は体外受精治療の中では、オプションのようなもの。

事前に顕微授精になると分かっているケースもあれば、当日初めて顕微授精の適応になることもあります。

私の病院では、顕微授精の適応になった場合(通常の体外受精c-IVFで受精しなかった場合)は、自動的に(特に患者の承諾なく)顕微授精に切り替えるスタイルでした。

おそらくほかの病院でもそのようなスタイルだと思います。採卵後、麻酔で朦朧としているところで患者の許可を取るのは現実問題として不可能ですからね。

そのため、事前にオプション料金が明らかにされていました。下は、その病院での料金表です。卵子の数によって金額が異なります。

体外受精における受精率と妊娠率の違い


体外受精で受精するまでには、c-IVFという精子を振りかけるシンプルな方法とICSIという顕微授精という2つの方法があることは理解できたかと思います。

では、この2つの方法で受精するのはどのくらいの確率でしょうか?

私はけっこう驚きだったのですが……、なんとなんと70~80%なんです!!!!すっごく高い数字ですよね。妊活史上、よく見かけるのは5%とかせいぜい30%とか、そんな数字が多い中、体外受精の受精率は70~80!びっくりです。

実際、私も採卵数7、媒精した数6、受精卵5という結果でしたので、この70%から80%というデータ通りです。

媒精が終わり、数日培養庫の中で受精卵を細胞分裂させるのですが、この過程で成長が止まって脱落しちゃう受精卵が出てきます。そして、子宮に戻したあと、結果的に妊娠に至るのが18%から35%(年齢によって異なる)です。

自然妊娠よりもずっと高い妊娠率ではありますが、受精卵のできる確率と比較するとぐっと数字が下がります。いかに成長できる受精卵が少ないか、ということがよく分かると思います。

私の場合は、5つできた受精卵のうち2つが移植可能になりました。1つを新鮮胚(凍結をしない)の状態で移植しましたが、妊娠には至りませんでした。

うまく着床しなかったのでしょう。体外受精の妊娠率18%ということを考えたとき、82%の人は妊娠しないわけなので、この結果もうなづけます。

以下は、私(当時41歳)の体外受精のレポートです。

c-IVFとかICSIとか、説明した用語が見えますね。採卵数やその内訳、媒精方法と受精卵の数が一目で分かるかと思います。

体外受精の期待

体外受精は高額ですし、準備期間も長く、通院回数も多く、体への負担も大きいもの。

通院回数があまりにも多いため、仕事を辞める人もいます。そんな治療だからこそ、どうしても期待度マックスになりますが、18%から35%という成功率であることを、常に忘れないようにしましょう。

妊娠しなくても、それはあなたのせいでも夫のせいでもなく、病院のせいでもありません。体外受精では受精卵を作ることはできても、今後必ず育っていくという保証付きの強い受精卵を作ることはできません。体質改善などでこつこつと生殖器官の状態をよくして、強い卵子と強い精子が出会うことを待ち望むしかないのです。体外受精は神の領域とも言われますが、結局のところ、妊娠は受精卵自体の強さにかかっているのです。

体外受精で妊娠できれば、ラッキー!そんなライトな気持ちで臨むといいですね。

期待しすぎず一般的な数値を知っておけば、プレッシャーに負けることなく冷静に妊活をすることができますよ。

まとめ

体外受精経験者の私の体験談を交えて、以下のことをお伝えしました。

  • 体外受精は受精方法によって「体外受精(c-IVF)」と「顕微授精(ICSI)」に分けられる
  • 体外受精(c-IVF)は「振りかけ法」、顕微授精(ICSI)は「顕微鏡下で一つの精子を選び、卵子に注入する方法」
  • 顕微授精は、精子と卵子の状態と実際の受精状態によって適応となることがある
  • 顕微授精はオプション扱いで、基本の料金に加算される
  • 体外受精における受精率は70~80%
  • 体外受精における妊娠率は18%~35%

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