【卵巣刺激体験談】アゴニスト・アンタゴニストの違いとは!40代の不妊治療で知っておくべき体外受精の4つのタイプ

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体外受精

医療関連のお仕事や勉強をしている人でなければ、なかなか不妊治療について理解するのは難しいもの。

私も不妊治療を始めたばかりの時はまったくチンプンカンプンでした。

そんなド素人の私だからこそできる、ド素人でも分かる!不妊治療の説明をしちゃうよ!

不妊治療の中でも、高度不妊治療と言われ、理解するのが難しい体外受精(IVF)。

様々な用語がなかなかに分かりにくくて、調べるのを躊躇しちゃうレベルですね。

いろいろ読んだけど、結局よく分かんな~い!

先生にお任せでいいやってなってしまうことも多いと思います。

それでもいいんですけど、でも知っているのと知らないのでは、治療に対するモチベーションも変わるし、自分が置かれている状況がよく分かるので、知っていたほうがいい!

この記事では、不妊初心者さんに、体外受精の一連の治療の中でも初めに行われる「卵巣刺激」について、私の体験談と共に中学生でもわかるくらい簡単に解説します!

卵巣刺激とは

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体外受精をすると決まったら、最初に始めるのが「卵巣刺激」です。

卵子を外に取り出す(採卵)までに、複数の卵子を育てるために卵巣を薬剤によって刺激します。

また、採卵前に自然排卵が起こらないように、点鼻薬や注射で調整もします。

つまり、計画的に卵巣をベストな状態で排卵させるためにコントロールする準備段階です。

卵巣刺激4つの方法

卵巣刺激の仕方は大きく4つに分かれます。

この用語がいろいろと紛らわしいので、頭がこんがらがりがち。

こんがらがるこんがらがりこんがらっとすでにこんがらがっちゃってますがね。さあ、整理してみましょう。

アゴニスト(Agonist)法

アゴニスト

ブセレキュア(GnRH性腺刺激ホルモン)などの点鼻薬を用いる卵巣刺激法で、期間により、ロング法とショート法にさらに分かれます。

ロング法は、体外受精周期の一つ前の周期から点鼻薬による卵巣刺激を始めます。その後、該当周期の生理3日目から7日~10日連続で注射(FSH卵巣刺激ホルモン)を行います。

ショート法は体外受精周期の生理初日から点鼻薬が始まり、生理3日目からの注射はロング法と同様に行います。

アンタゴニスト(Antagonist)法

アンタゴニスト

引用:https://www.hug-full.com/hope/hope-470/

こちらの写真は、卵胞が生理周期に合わせて大きくなっていく様子です。

アンタゴニストはブレスキュアなどの点鼻薬を使わない卵巣刺激のことです。

点鼻薬は使いませんが、生理3日目からの注射はアゴニスト同様行います。

その後、卵胞(卵子の入った袋のこと)の大きさが14mm~18mmになったところで、排卵を抑えるアンタゴニスト製剤を数日使用します。

卵巣刺激の注射とともにクロミッドという薬を併用して卵巣刺激を行う場合は、注射回数を抑えることができますが、採卵数は少なめになります。

アゴニストが「作用」という意味であるのに対し、アンタゴニストは「拮抗」という意味。言葉の意味を知ると、この二つの方法の違いがなんとなく理解できますよね。

クロミッド法

クロミッド

引用:

404error|英ウィメンズクリニック
不妊治療の病院(神戸・三宮・垂水)。一般不妊治療から体外受精まで。

クロミッドの内服だけで卵巣刺激を行うこと。卵巣への負担は少ないが、採卵数は少なくなります。

完全自然周期法

極力、卵巣刺激をしない方法。採れるレベルまで成長した卵子がない場合は、採卵がキャンセルになってしまうことも。

各種卵巣刺激法のメリット・デメリット

それぞれのメリット・デメリットを読み解くと、以下のことが言えます。

刺激 メリット デメリット
アゴニスト法 強い 排卵一回当たりの妊娠率が最も高い 費用が最も高い、副作用(OHSS)が起こる可能性がある
アンタゴニスト法 やや強い 費用が多少安い 排卵一回当たりの妊娠率がやや低い、移植キャンセル率がやや高い
クロミッド・自然周期 弱い 費用が最も少ない、副作用が少ない 排卵キャンセル質が高い、排卵一回当たりの妊娠率が低い

 

アゴニストは刺激が強い分、妊娠率も高くメリットがあるが、卵巣への負担が大きい。

アンタゴニストはアゴニストよりも刺激が弱く体への負担が軽くなり、デメリットが少なく、選びやすい方法。クロミッドや自然周期は、採卵さえできない可能性もあり、効率が悪い。

卵巣刺激法の選択基準

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この4つの卵巣刺激、どれを選択するかは以下が考慮されたうえで選択されます。

  • 年齢
  • 卵巣の予備能力
  • 薬の反応性
  • 過去の治療歴
  • 患者の要望

強い刺激がないと卵巣が反応しない場合、かつ卵巣が強い刺激に耐えられそうであれば、アゴニストが選択肢の一つとなり得ます。

ちなみに、私の通院した病院では、アゴニストが35%、アンタゴニストが64%、クロミッド・自然周期が1%でした。体外受精を受ける患者の平均年齢は40歳でしたので、卵巣刺激がほどほどで採卵数もまずまずであるアンタゴニストが多いのもうなづけます。

当時、実年齢が41歳、卵巣年齢(AMHの値)が39歳と言われた私は、アンタゴニスト法でした。

排卵二日前の治療体験談

採卵の36時間前に採卵前最後の注射(hCG:排卵を促す)があります。

採卵は朝9時など午前の早い時間に行われることが多いため、その36時間前は採卵前々日の深夜となります。

私の場合は、採卵前々日の22時でした。

さすがにもうほかの患者さんはいなくて、静まり返る病院、しかも不要なところは電気が消えていて、ちょっと異様な雰囲気の中、看護師さんが注射してくれました。なんだか夜の学校に忍び込んだみたいなスリルとわくわく感でしたよ!

余談ですが……。

採卵は患者の生理周期に合わせて行われるので、ほぼ毎日採卵があったのですが、そうなると、この夜間の注射もほぼ毎日なわけです。不妊治療をする病院って、本当に昼夜休まず、休診日もなく、ひたすら開業しているんですね。頭が下がる思いでした。

私の行っていた病院の院長も、とても働き者と評判で、朝、病院を開けるのは院長だという噂。そんなことを聞いたら、こちらももっとまじめに治療に取り組もう!と思いましたよ!

まとめ

体外受精治療は卵巣刺激から始まります。卵巣刺激は次の4つの方法があり、患者の状態によって選択されます。

  1. アゴニスト法
  2. アンタゴニスト法
  3. クロミッド法
  4. 完全自然周期法

簡単に言うと、刺激が強いほうが、妊娠率が高く、費用も高く、負担も大きいということになります。

刺激が少ないほうが、負担も少なく、費用も少なく、妊娠率も低いということです。

用語が紛らわしくて分かりにくいのですが、それぞれの違いを理解しておくと、先生の話がよく分かるようになります。

自身がどんな治療をするのかを知っておくことは、良い結果にもつながりやすくなるでしょう。

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